女将さーん鉄道撮影の時間デスよ! 

焼きとり屋 えみソラ女将の鉄道撮影日記ブログ

初冬のいすみ鉄道を撮影してきました

 

撮影日 2018.12.4

 

前記事の続きのお話です

 

小湊鉄道いすみ鉄道の接続駅は千葉県の山奥、上総中野駅です

千葉と言えば、内房、外房と海のイメージがありますが、内陸にはしっかり山奥の里山があります

そんな場所がここ、上総中野と思って頂けると良いと思います

 

 

いすみ鉄道久我原での撮影ですが…

前降りのワンマン列車の運転手さんが

「えっ!?降りるの?」

と、目を丸くして驚いていらっしゃいました

閉めかけたドアを開けて頂きました

 

秘境駅と言う言葉もかなりメジャーになって久しいですが、秘境駅訪問家で有名な牛山隆信さんも48位にランキングしている、

関東でも珍しい秘境駅久我原駅(三育学院大学久我原駅)へやって来ました

私は秘境駅訪問家ではありませんので好んでは降りませんが、ホームへ降り立った瞬間、森の中へ一人置き去りにされたような不安感に襲われました

四方見えるのは 生い茂る木々と

ホーム脇に一本の無舗装の道が延びているだけ

分かっていて訪問しましたが、いざ、来てみると、ちょっと心細くなりました

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一本道の先に小さく白い小屋が見える所がホームの待合室

 

ホームをから延びる100m程の道は、鬱蒼とした草原を歩きます 

不法投棄物も見える

突き当たりに一軒の民家と大きなバス会社があるだけ

その突き当りを右折

更に進み、国道へ出ます

右へ曲がると すぐに橋が掛かっています

そこから平行して架かる橋梁が今回の撮影地です

 

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いすみ350形 久我原ー総元  14:34 上総中野行き

紅葉も残り僅かとなり、冬枯れの木が増え始めていました

距離の短い赤い橋には 一両編成がお似合いの様です

 

 

 

 

大多喜へ撮影地を移します

大多喜駅下車 徒歩15分、ここでも夷隅川を渡る車両を撮影してきました

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いすみ350形 大多喜ー小谷松  16:00  上総中野行き

ここへ来たからには、大多喜城は外せません

太陽も山へ沈み、ほの暗くなり始めました

ひときわ赤い橋と黄色い車両が目立ちます

 

 

 

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16:20   夕景の中の大多喜城

「夕焼け、綺麗だな」

この時間に列車が来てくれたら、最高の撮影が出来たのに

この後、10分後に来た列車は、もう夜の一歩手前程の暗さでして、まともに写りませんでした

 

本日、これにて撮影 打ち止めです

 

小湊鉄道いすみ鉄道も、川と国道を沿うように走っております

他の路線も同じ様に、そんな場所を走っているところは多いように見受けます

橋を渡る列車を撮りながら考えていたのですが、人は水の傍らに集まり、集団ができ、町ができる

道も大きくなっていく

往来の利便性を良くするために鉄道が出来る

今後は、地方地域の乗降客の減少と、どう向き合っていくのだろう

列車を見ながら、ふと、考えてしまうのです

 

近頃では、高齢化も進み、鉄道の役割も変わり行く地域も出て来はじめている

廃線が進む処も多い中、

過疎化の進んだ路線は個性や地域性を武器に観光客の誘致に躍起になり、観光化に工夫していますね

そんな場所が正に、この路線なのだと思いました

地元の生活の足と言うよりは、様々な企画の観光で成り立っている路線

駅舎や車両の旧さや、田園風景を武器に、風情が売り物の列車は、ビルや舗装道路が当たり前の生活の若者には、斬新な鉄道会社に映るのかも知れませんね

私達のミドル世代以上には、懐かしく郷愁を誘われ、安堵感に包まれる感覚なのでしょう

 

観光列車の人気が一過性の物ではなく、末長く多くの人達に愛され、又、この景色を保ち続けて貰える事を願います

 

 

一時間に1本程の列車が来るのを、ただ待つだけで、何もしない時間

そんな贅沢な時間の使い方を楽しみたくて、私はローカル線に来てしまうのかも知れません

 

 

 

 

        ~撮り道メモ~

 

竹オジサマとタブレットオジサマ

 

この日、父が出掛けていこうとする私に、

青竹踏みを買って欲しい」

と、頼んできました

何故、こんな出掛けにそんな事を言うのだろう?と、思っておりましたら、竹細工屋さんが大多喜駅の近くにあったのでした

なんと言う偶然なのか!?

早速、その店を訪ねてみました

中では89歳になったというお爺さんが一人で竹細工をこさえておりました

私の要望に応え、青竹を割り、青竹踏みを作って頂けました

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藤平商店  17:15   店頭より撮影

オジサマに断って、撮らせて頂いた店の様子

 

竹に彫刻を施し、雰囲気の良いシェードランプの陳列品

青竹踏みのヤスリをかけながら、オジサマの若い頃のお話を聴きました

60歳迄はサラリーマンで、火薬工場にお勤めだったとか

聞けば、秩父浦山口のダムも手掛け、仕事で何年か秩父に住まれて居たそうで、驚きました

手持ちのカメラのSDカードの中に、秩父鉄道浦山口駅周辺で撮影したデータがあったので、背景が武甲山のものを見せると 懐かしがり、喜んで頂けた様でした

竹細工の店は定年後に始めたそうです

仕事でいろいろと手作りしていた事が、今では役に立ったとニコニコと話されておりました

「お父さん、青竹踏み買ってきたよ」

 

 

 

いすみと小湊鉄道の接続駅の上総中野駅へ戻って来ました

接続列車のダイヤを見て驚きました

この駅迄来る列車の終電が一時間後のあと一本だけでした

のんびりしていて、チェックしていなかったので、焦りました

一時間後に小湊鉄道の列車の光が、暗闇の中から現れた時は、安堵感に包まれ、線路に映る金色の光を ただ眩しげに眺めておりました

とても美しい光が大きくなって迫って来る感じ…

分かりますか?

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19:05  キハ200  手描きのヘッドマーク付き

上総中野駅にて(終電)

 

帰りの小湊鉄道の列車の中、2両編成でした

次の駅まで、私と運転手と車掌さんの3人だけの運行でした

車掌さんは楽しそうに運転手さんとおしゃべりしながらの運行(大きな声で言っちゃいけないのかな!?)

私も貸し切り列車に大満足

誰もいない2両目、やたらと激しく揺れています

カラ箱を振り回しているみたいだわ(汗)

中間の上総牛久駅迄来ると、乗客は10名位になりました

この駅で列車交換をするらしく、タブレットを持った駅員さんが乗って来ました
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上総牛久駅ホームに停車中の車内にて、タブレット交換待ちの駅員さん  19:56

(本人の承諾を得て写真を掲載)

 

5分程停車している間にこの駅員さんにタブレットを見せて頂きました

タブレットの写真を撮らせて頂いても良いか?」とお願いしてみたところ、快く承諾していただけたので、スマホを向けると、

オジサマはポーズをとって下さいました

本当はタブレットだけ撮影しようと思っていたのですが、思いがけずの撮影になりました

 

帰りがけに出会えた 二人のオジサマたち

良い出会いに恵まれ、楽しいショートトリップになりました

 

 

ちょっと長い撮影日記になりました

最後までお読み頂きまして、ありがとうございます。

そして、お疲れ様でした。