撮影日2020.12.3
本日もようこそ。いらっしゃいませ。
前記事、中井精也撮影ツアーの続きのお話です。
日本一の急勾配90‰を登るアプト式ED連結編成の撮影後、バスで移動し接岨峡(せっそきょう)温泉駅へやって来ました。
▲下りではDD20型を先頭にする
先程撮影した列車が折り返し、ホームに停車中でした。
ここのホームでは参加者と中井先生をはじめ
ツアースタッフの皆さんで記念の集合写真を撮りました。中井先生自らセルフタイマーで撮影して頂き、良い記念になりました。
▲茶目っ気タップリにモデルになって頂けた中井先生、ありがとうございました。
アプト式を取り入れて30年目だそうで、DD204には開業30周年を祝うHMが付いておりました。
長島ダムが建築される前は別のルートを走り、アプトでは無かったのですが、長島ダム竣工により井川線の駅が水没する為、山の急坂に駅を設ける事となったのでした。ダム脇の山淵にラックレール付き線路を敷き、アプト区間が完成した様です。
▲奥大井湖上駅に架かるレインボーブリッジを渡っております。車窓より撮影しました。
この橋はこの駅から歩いて渡れ、観光スポットになっております。このツアーでの下車はありませんでした。
この600型車両は子ぢんまりとしており1人掛けと2人掛け座席が横に並んでおり通路も狭く、まるで遊園地のアトラクションのようにかわいらしいものでした。
▲中井精也鉄旅より画像を引用しました
出入り口扉の開閉は手動でして、下車時は乗客が鍵と扉を開け、乗車後の発車前には車掌が扉を閉め鍵を掛けて下さいました。
こんな車両、恐らく他には無いでしょうね。
ディーゼル車は山間部を縫う様に走り、カーブが続きます。


さて、長島ダム駅に到着です。
この先はいよいよ90‰の急勾配を降る区間になります。線路中央にはギザギザのラックレールが出現します。▼
この駅でDD204にED901を連結し、アプト牽引となります。注目すべきはこのアプト区間のみ電化されている事。ですのでこの区間を運転される方はディーゼル車も電車も運転出来る資格を持つという事になりますね。
▲連結が完了。今度はEDが先頭車で急勾配を降ります。
下り編成のご紹介
ED90型1+DD20型4+スロフ300型3b+スハフ500型+クハ600型
次の駅、アプトいちしろ駅で切り離し作業です。
▲アプトいちしろ駅に到着後、ED901を切り離し留置線へ下がって行きました。
アプト式で有名なこの井川線ですが、実際のアプト区間は僅か一駅と乗車していて呆気ないものではありますが、この区間の車両の連結と切り離しはメインイベントですので、下車しその様子をじっくりとご覧頂く事をお勧め致します。
車掌さんが乗車を確認し扉鍵を手動で掛けて下さいますので、乗り遅れは無さそうですのでご安心を。
この駅で出発前には車掌さんが御手洗いにもお声掛けし、乗客の乗り遅れが無いか確認しておられました。何とご親切な事。
大井川沿いを山に分け入るようにクネクネと山の淵を登っていく井川線。
紅葉も終わり山里の初冬の風景ではありましたが落葉したお陰で景色も良く見え観光客も少なく、繁忙期とは違った風情を楽しむことができる時期でした。
運行中は車内で車掌さんのアナウンスによる見どころ案内もあり、もてなしの心遣いが感じられ観光路線である事を実感し、鉄道ファンだけでなく誰でも楽しめる路線だと思いました。
車窓から見る長島ダムの放水の様はダイナミックで壮観でした。
長島ダム建設によりこの路線にアプト区間が出現した事と奥大井湖上駅が整備された事で井川線のイメージの刷新に成功し、現在の観光路線の成功がある様です。
景色の美しさ、車両の魅力。
南アルプスアプトラインと言うネーミングも頷けます。
次回の更新は大井川鐵道本線での撮影会の様子を掲載予定です。
御訪問とお付き合い頂き、ありがとうございました。またのお越しをお待ちしております。