撮影日2019.7.2
前記事の続きの記事になります。
前記事では引退イベント一便目の往路を稲梓駅脇にある鉄橋の下で撮影しました。
この後、40分後位に復路を撮影しようと思いますが、移動しようにも丁度良い電車の便はありません。
と あらば、仕方がありません。
実は 贅沢ですが、タクシーを1時間ほどチャーターしてあります。
タクシーに乗り込み、次の地へ出発です。
運ちゃん:「撮り鉄シン女子乗車、これから出ます」
えみソラ:「ややっ!?運転手さん、今、何と仰いました?」
運ちゃん:「本部に業務連絡の暗号です」
えみソラ: 爆笑笑笑…
何でも、本部への連絡は自分で考えた暗号を使っているのだそうです。
分かりやす過ぎて、暗号になっているかは疑問でしたね。
面白い運転手さんに当たった様です。
運転手さんとは直ぐに打ち解け、伊豆急行や撮り鉄の話で盛り上がりました。
車で10分も掛からず、次の撮影地へ到着です。
運転手さんの話によると
「この辺りに 以前、カメラメーカーの某N社の社員さんを新製品の試し撮りをする為に乗せて来た事がある 」 と、耳寄りな情報を頂きました。
やはり、私のエアロケハンは間違っていなかった様です。
カメラメーカーの目利きの通り、ここの撮影地は全ての魅力を兼ね備えた 稀に見る素晴らしい景色が広がっておりました。
蓮代寺ー稲梓
蓮台寺寄りのトンネル手前の踏み切りよりロケーションを撮影
トンネルとトンネルの間、約400m程の線路は直線からカーブし、トンネルへ入ります。
その景色は 小川が流れ、その横に車の入れない散歩道。
散歩道には桜並木がズラリ。線路の左側がその桜並木、右側には柵が無く撮影し放題。
春の花の時期はさぞ、美しい事でしょう。
線路の脇には直線ラインで田圃が広がる場所があり、田圃を入れて田園風景の中を電車が行く姿も撮影出来ます。
また、周辺は山に囲まれ、何処にカメラを向けても山が背景に入ります。
このトンネル間の 何処から撮影しても絵になる構図が組めると言う訳です。
この近辺、午前中は小雨が降っていた模様。木々の緑や線路がしっとりと濡れておりました。イベント電車の出場時には雨も止み、助かりましたけれども。
景色の美しさに見入っていると、後ろのトンネルから電車が接近して来ました。
慌てて撮ります。
15:10 185系 上り
踏切の直ぐ脇での撮影の為、トンネル側からやって来る上り電車の全面を撮れる場所では無い為、踏切の隙間からの無理やりショット。
ヘッドマークの踊り子さんに鉄金具が刺さった様なショットになり、残念。
描かれているのは伊豆の踊子の主人公の薫さんでしょうか?こんな姿に撮られて泣いてる…わね。
走り去る踊り子。頬を赤らめ、カーブを曲がる姿も奥ゆかしげです。
185系が物憂げな少女の顔に見えてきたわ。
いよいよ 一便目の復路のクモハ103号が帰って来ました。山中の雰囲気を取り入れる為、縦撮り撮影です。
15:27 クモハ103号 稲梓ー蓮代寺
直ぐ様、構図を立て直し、目の前通過でヘッドマークを意識した撮影をしました。
103号が来る前にシミュレーションで練習しておきました(汗)
往路先頭は同じデザインながらも、四角いヘッドマークを。復路の先頭には丸いヘッドマークが装着されておりました。
前後のヘッドマークの形を変え 装着しているのですね。
車両塗装はマリンブルーを連想させるものですが、山の新緑とも相性が良く、爽やかで梅雨ならではのしっとりとした雰囲気に撮る事が出来たと思います。
両運転台の付いたクモハ103号
イベント以外は車両の入れ替え作業に使用されていた様です。近年の安全性基準に適合出来なくなり、止む無く引退します。
初めて会ったその日がお別れ撮影。
今までに思い出はありませんが、また一つ、古めかしい車両にお別れを告げなければなりません。乗車出来なかったのは残念でした。
それでも、最後の勇姿を記録と記憶に残す事が出来、収穫のある遠征撮影でした。
〜帰り道メモ〜
「 東海道中 非常に苦し気 でしたの」
えっ!?東海道中膝栗毛?…ではありません。
帰宅は16時過ぎに伊豆急下田駅より熱海迄、元東急車両の8000系に乗車しました。
折角、伊豆へ来たのに観光もグルメも海も無く帰るの?と、期待を裏切ると思われますので、一枚だけ海撮影を掲載しておこうかな(苦笑)
行きがけの8000系車内より
曇天で海の青がイカしておりませんが、車窓から素晴らしい眺望が堪能出来る伊豆急行の車窓。この8000系は海側のみ向かい合わせクロスシートになっております。山側はロングシートのまま。景色を楽しむなら、断然クロスシートに座る事を、お薦めします。ロングシートでも海は見えますが、クロスシートに着席する乗客と目が合い、少々、目のやり場に困る事もしばしば。
→乗り換えます→
そこで待っていたのは、
と行き先案内に表示された233系。
近頃はJR路線内相互乗り入れ と申しましょうか?この他にも湘南新宿ライン等、何処から何処の線を通り、何処へ向かうのか?
籠原(埼玉北部)まで向かうのですから、東海道線から京浜東北線を通り高崎線へ入ると思われます。
首都圏を網羅するJRの運行形態が飲み込めずにいる私ですが、取り敢えず乗車します。
何故なら、乗り換え案内アプリから これに乗りなさい との指示が出ております。
乗車1時間程は根府川駅でトヨタロングパス貨物を眺めたり、小田原駅でVSR車や箱根登山鉄道の赤い中堅車両を目撃。早川駅通過でお魚抱えた観音様に見送られ、とても楽しく目の保養をしながら乗車しておりましたが、都心が近づくと車窓の視界も混雑の為、悪くなってきました。
眠気を催し、ウトウトしながらもう電車に2時間半も揺られておりますと、腰の辺りが怠くなってきました。立ち上がり、思い切り伸びをしたいところですが、帰宅ラッシュの車内ではそうもいきません。
辛くて姿勢を変えようと身体をよじると目の前に立つ50代位のサラリーマンさんが私のまえから少しだけ移動した様に見えました。
いえいえ!私はまだ下車しませんよ(心の声)
ここからこのサラリーマンさんとの攻防が始まるのでした。私が身体を動かすとサラリーマンさんが「この人、下車するのか?」と、思うに違いありません。
私も長丁場ですが、この方も随分と長く私の前に立たれております。
今度は膝から下が辛くなってきました。何故なら膝の上に乗せてある撮影機材の入ったリュックが重たく、血流悪化に拍車をかけ始めたのでした。このままではエコノミークラス症候群になり兼ねないと思い、リュックを下から両手で持つ体勢に変えました。すると、今まで吊革にダラリとぶら下がっていたサラリーマンさんが姿勢を正しました。
マズイわ!また思わせ振りな行動を取ってしまったわ(汗)
私は此の先、大宮まで座りますから!
どうか、私の前に立たれるのは諦めて、移動して下さい!
と、教えてあげたい。
車内が空いていれば立ちたいところですが、重たいリュックを抱えて、混雑の車内に立つ訳にも行かず。一先ず、ここは眠ってエスケイプしよう。
暫く、ウトウト眠りました。
赤羽駅、浦和駅と埼玉に入った辺りから混雑も解消し始め、もうすぐ大宮駅。
いつの間にかサラリーマンさんの姿は無く、何処かで下車した模様。
大宮駅に着いたのは20時を過ぎておりました。
実に4時間以上も座りっぱなし。座っている事の苦労を初めて知りました。立ちっぱなしとどちらが辛いのだろう?と、真剣に考えてしまうのでした。
それにしても、混雑する通勤電車に乗り込んだ時、運良く座れた時の嬉しさってありますよね。逆に自分の立ち位置の前で座る方の動きが無い時、不運だったと残念に思いがちです。
今回の反省点は隣の車両のグリーン席に乗らなかった事ですね。熱海駅始発で乗車し、座れた為、油断してしまいました。
サラリーマンさん、今日は運が悪かっただけよ。ごめんなさいね。お疲れ様でした!