撮影日2019.8.6
毎日、暑いですね。
それしか出て来ませんが。
早いもので、もう8月も半ばです。
皆様、この時期は長期連休を利用し、バカンスを楽しんでいらっしゃる事でしょう。
皆様の地域、台風は大丈夫でしょうか?
ワタクシはと申しますと、お仕事がサービス業な故、お盆は掻き入れ時。
長期連休は出来ません。
ですが、店の定休日に当たっているイベント列車を見つけ、そちらでの良い撮影を目指し、この日はロケハンをして来ました。
向かったのは "わたらせ渓谷鐵道" です。
この私鉄路線の説明を大まかにしておきます。
かつては足尾線と呼ばれ、足尾銅山の貨物輸送を行っていた路線です。
昭和45年頃の神戸駅と貨物線の様子
(自前の録画映像 昭和のSL図鑑 より)
時代の流れにより足尾銅山も閉鎖になり、JR東日本から第3セクター化し、30年前にわたらせ渓谷鐵道は開業致しました。
17駅、44.1営業キロの小ぢんまりとした私鉄で、群馬県の桐生駅から県を跨ぎ、栃木県の間藤駅迄を結んでおります。間藤駅は日光から一つ山を越えた辺りになります。
この路線にはかつての銅山採掘工場跡が観光地となり、トロッコに乗り銅の採掘現場や精製風景などが見学出来る場所(通洞駅近く)や、
立ち寄り温泉がホームにある駅(水沼駅)、
そして、ホームにかつての東武デラックスロマンスカー車両1720系の中間車を利用した"レストラン清流"(神戸駅 ごうどえきと読む)と、
他にも沢山の見どころのある観光路線と言えます。
神戸駅ホームにあるレストラン清流と中の様子
因みに、現在はSL運行と貨物輸送は有りません。
此処で私が狙うのは JREより譲渡されたDE10がトロッコ客車を牽く"トロッコわたらせ渓谷号"の運転風景の撮影です。
これは土日祭日しか運行日が無く 撮影は諦めていたのですが、なんとお盆休みという事で14日(水)の私の休みに当たっておりました。
DE10は2機所有しておりまして、わ鐡色に塗られた1537機と国鉄時の塗装のままの1678機があります。14日の出場はわ鐡色の1537機が出場と聴き込み済みです。
さて この日、起点の桐生駅で乗り合わせたのは最古参の314号機でした。創業30周年のヘッドマーク付きです。室内は新型のロングシートとは違い、セミクロスシート仕様で、窓にはカーテンが付いております。方向幕もLED化されておらず、今では貴重な車両となりました。
塗装は わ鐡特有の赤銅色(あかがねいろ)と呼ばれ、開業当時、富士重工業に工業デザイナーとして勤務されていたマンボミュージシャンのパラダイス山元さんが考案したそうです。↓↓
赤と言うよりはワイン系茶色の見た目。
重厚感のあるクラシカルな色合いですよね。
これから上神梅駅へと向かいます。
上神梅駅の様子
この駅舎内は地元の小学生の力作品の展示や生け花も飾られ、掃除も行き届いている様子。
ホームやその線路脇にも季節の花が数種類も植えられ、御花畑の中に駅があるイメージです。地元の方の手入れにより綺麗に保たれ、迎えられる此方は気持ちが和みます。
この駅が愛され、大切にされている事が伝わります。
何と、開業は大正元年。実に107年間もそのままに使われているのですね。国の登録有形文化財にも指定されているそうで、宝であり 地元民の誇りでもあるのでしょう。
わ鐵の駅舎は足尾線営業時そのままの古めかしい物が多いようです。
「古い物を大切に使おう!」と言う看板を何処かの駅舎で目撃しております。
大賛成!なのですが、御手洗いもかなりレトロな物でして、近寄るだけで漂ってくる臭いに戦意喪失しそうになります。
御手洗いだけは近代化して頂けると有り難いです。
そして、下調べしたグーグルのエアロケハンで、この駅付近で目星い場所やがあり行ってみましたが、その地は期待外れに終わっております。
仕方がありませんので駅脇の踏み切りより撮影しました。
写真中央には人がいらっしゃいましたので、緑の草色に塗り替え 景色の一部になって頂きました。
ピンボケになりましたが 、上神梅駅のホームに停車している雰囲気だけでも伝わりますでしょうか。
ロケ地の一か所目は失敗に終わりましたので、次なるロケ地を目指します。
やって来たのは小中駅です。徒歩10分位で渡良瀬川と線路を跨ぐ橋があり、そこからの撮影が期待できます。
神戸ー小中 後ろ姿の撮影
しかし暑さのせいか 徒歩では意外と時間が掛かってしまい、橋を渡る手前で警笛音が聞こえてきました。焦り、橋へと駆けて行きます。
気動車がこちらへ迫って来るのが見えます。
(大滝汗)
正面撮影は間に合わず諦めまして、後ろ姿を素早く撮影しました。私が桐生駅で乗り合わせた314号が折り返し戻って来た様です。
大変です!夏草がモッサリと生い茂り、車両の足元は隠れてしまいました。
一両は小さいですね。此処の景色の雄大さには役不足でしょうか?
しかし、DE10 ̟+客車4両ならば絵になりそうです。
いずれにせよ夏向けの撮影地では無さそうです。
少し残念な気持ちを切り替え、もう一箇所期待できるお手頃な場所があるのでそちらに向かいます。向かうと言うより戻ると言った方が正しいかもしれません。
中野ー小中
実はこの橋梁は小中駅すぐ脇にありまして、撮影後 直ぐにこの車両に乗る事も可能な程、駅に近いお手頃撮影地なのです。日中は逆光気味になりますが、全面には光も当たり 景色も良いです。
さて、今度は神戸駅へやって来ました。
此方の駅ホームにもお花が沢山咲き誇り、乗降客の目を麗してくれます。
撮影地迄は駅を出て徒歩7分程度。
線路を跨ぐ国道の上より俯瞰で撮影が出来ます。
神戸ー小中 下り線 間藤行き
沢入ー神戸 上り線 桐生行き
実は此方側の撮影待ちの20分程、とても怖い思いをしました。
此処へ到着した頃、晴れてはおりましたが遠くで雷の音が聞こえておりました。
山奥では雷雨かな?と、軽く考えておりましたが、待っている此方の上空も徐々に雲が増えて時折雨粒を感じる風が吹き始めました。
しかし、私の真上は青空がまだ見える…
上り線が来る5分前、突然突風が吹きました。
写真の左側には竹林が有るのですが、その古葉が桜吹雪の様に一斉に上空に舞い、次の瞬間 私の方へ吹き付けて来ました。
思わず、ガードレールに掴まり身を屈めます。
もう帰りたい と思ったのは初めてでした。
しかし、その風が止むと俄かに晴れ間が出てきました。さっきまで暗い露出をとっていたのですが、調整を繰り返します。
何とか無事に撮影も終わり、途端に怖くなり、駅へと小走りで戻りました。
帰りの県道には枯れ枝や丸太が散乱し、突風の恐ろしさを思い知らされました。私の方へ飛んできたのが古葉で良かった。丸太だったらと思うと背中の辺りがうすら寒くなりました。
何処にいてもお天気の急変には気をつけなければいけませんね。
勇気ある撤退も時には必要ですね。
〜撮り道メモ〜
ででぇ〜ん!
ででででぇ〜ん!!って、、、
そうです。DE10なんです。
大間々駅構内で停泊中のDE10 1678機
脇には2013年に引退した車両、DE10後方には12系客車の中央部をトロッコ仕様に改造したわ鐡自慢の客車4両が見えます。
このホームから もう一機の1537機は確認出来ませんが、客車を繋げて走る姿を想像し、今からワクワクが止まりません。
確か4〜5年前にこのトロッコに乗車した事があります。内装はテーブルとベンチ椅子が設置されており、天井にはLEDライトで夜空の星をイメージしたイルミネーションもトンネル内で行われた事を覚えております。
紅葉を楽しみに訪れたのですが、時期が早すぎた様で紅葉しておらず、暑くてトロッコの大きく開いた窓から風が吹き付けるのが気持ち良かった思い出があります。
さて、14日の本番は台風の影響が心配ですが、どの様な撮影結果になったのか?
またの記事をご期待下さい。